ブリュッセルの空港と地下鉄駅での連続テロでは、「イスラーム国」系のアウマーク通信が犯行声明を出したのに続いて、「イスラーム国」のロゴの入った通常の形式での犯行声明が、アラビア語・フランス語・英語でソーシャル・メディア上に流され、アラビア語の声明を読み上げる音声ファイルも公開されている。

ジハード主義組織の声明をモニターし分析するウェブサイトでは、ジハード主義系のウェブ雑誌『ナバア』が急遽この事件を取り上げていることも伝えている。

公式の声明では、死者を40名、負傷者を210名としている点が、少し前に出たアウマーク通信の声明と若干異なるが、報道を踏まえて情報をアップデートしただけかもしれない。

声明の趣旨は、ベルギーの襲撃の成功を「十字軍」へ打撃を与えたものと称揚し、「十字軍」への攻撃が今後もいっそう大きくなっていくと警告・威嚇している。

依然として、事件後の一般メディアで報じられている情報を超える内容は声明の中には見当たらない。犯人の事前の訓練風景や遺言的なビデオを出してくるなどしない限り、犯行を行った、あるいは命じた組織そのものが声明を出しているとは断定できない。

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