エジプトのイスラーム主義過激派・ジハード主義の古参・大物が、シリア内戦で米国の空爆で死亡していたようである。

エジプトの「イスラーム集団」をかつて率いた時期がある、ジハード主義の有力活動家リファーイー・アハマド・ターハーが、4月5日にシリアのイドリブで、米国の無人機による空爆で殺害されていたという。米国防総省は確認していないが、シリア人権監視団が発表し、エジプトの妻や兄弟もシリアの活動家から確認の連絡を受けたという。

リファーイー・アハマド・ターハーは1954年あるいは55年生まれと諸説あるが、いずれにせよ60歳を超えた古参のジハード主義者である。1981年のジハード団によるサダト大統領暗殺にも連座して投獄され、その後アフガニスタンでの対ソ連ジハードにも参加し、ウサーマ・ビン・ラーディンとの知己も得た。

1990年代にはエジプトに戻り「イスラーム集団」の指導者として反政府武装闘争を指揮した。1997年に「イスラーム集団」はルクソール事件で日本人観光客を含む58名を殺害している。国内での闘争に敗れた「イスラーム集団」の一部はビン・ラーディンのアル=カーイダに結集していく。

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