アル=カーイダの最高指導者アイマン・ザワーヒリーの音声メッセージがインターネット上で5月8日に確認された。

今回のメッセージはシリア内戦に関するもので、現地のイスラーム主義系の諸勢力に団結を呼びかけている。

"Al Qaeda chief tells jihadist fighters in Syria: Unite or die," Reuters, May 8, 2016.

シリア内戦では、2月22日発表の米露合意に従って、アサド政権と主要な反体制勢力が2月27日深夜から「敵対行為の停止」を行っていることになっているが、実際には戦闘が続いている。米露合意ではアサド政権が任意の対象を「武装した過激派テロリスト」と認定して攻撃することを妨げるものではなく、そもそも停戦と和平交渉に加わっていない勢力が有力である。また、「イスラーム国」に対する戦闘は、米・露・フランスや、アサド政権やトルコなどあらゆる勢力が独自にそれぞれの立場から続けることになっている。

現在の「停戦」と「和平交渉」は主に米露のグローバルなレベルでの協調にとどまり、現地の諸勢力の間では、それに形だけ話を合わせるか合わせないか、という違いしかない。

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