「彫刻の間」でメラニア夫人とともにクリントン元大統領を迎え、続いてヒラリー氏と握手を交わすトランプ大統領(C)AFP=時事

 

 米国では大統領就任式が終わると、連邦議会の上下両院議員が新しい大統領と副大統領の門出を祝って合同昼食会を催す。

 1月20日、連邦議会議事堂で就任式を終えたドナルド・トランプ大統領は、オバマ前大統領夫妻がヘリコプターでワシントンを去るのを見送った後、メラニア夫人と共に昼食会が持たれる議事堂内の「彫刻の間」に向かった。

 合同昼食会は両院議員のほか、最高裁判事、クリントン元大統領夫妻、カーター元大統領ら約200人が出席。トランプ大統領とマイク・ペンス副大統領の両夫妻が姿を現すと、全員が起立して拍手で迎えた。 

 出席者で注目されたのはクリントン元大統領夫妻だった。大統領選挙でトランプ氏と泥沼の中傷合戦を演じたヒラリー氏は就任式に出席した際、「私たちの民主主義と、その恒久の価値に敬意を示すために来た」とツイートした。

 トランプ氏を祝うためではない。政権の平和的移行を保証した米国の民主主義の価値への敬意からの出席だというのだ。合同昼食会も「政権の平和的移行を祝う儀式」と捉え、出席したのだろう。

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