米国のトランプ大統領が、3月6日に、中東・アフリカ諸国からの入国停止に関する新たな大統領令に調印した【大統領令のテキスト】

前回、1月27日に調印された、中東・アフリカ7カ国からの入国停止措置に関する大統領令(Executive Order 13769: Protecting the Nation From Foreign Terrorist Entry Into the United States)が国内・国際的に大いに物議を醸し、ワシントン州シアトルの連邦裁判所が、入国停止措置を一時差し止める命令を出し、大統領府の上訴を連邦控訴裁判所が棄却するなど法廷闘争が展開されてきたが、トランプ政権は法廷闘争の継続を避けて、前回の大統領令を明示的に置き換える文面で、新たな大統領令を発出した形だ。

今回は前回の7カ国からイラクを除外し、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンの6カ国の国籍保持者が対象となっている【地図で比較】。今回はより詳細に法的・政策的根拠を示し、グリーンカード保持者やすでにビザが発行された者などを除外して、新たなビザ発行の制限に絞り込むなど、法的文書としての精度を高めた模様だ。

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