15.H.R.マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官(54)

 就任前に駐米ロシア大使と接触し、民間人の外交政策への関与を禁じた法律に抵触する疑いで捜査対象となったことから、在任わずか24日で2月13日に辞任したマイケル・フリン氏の後任として、現職の陸軍中将から2月20日に起用された。退役軍人ではなく、現職の軍人が大統領補佐官に起用された例としては、レーガン政権で起用されたコリン・パウエル、ジョン・ポインデクスターなどがある。

 トランプ大統領は当初、フリン氏の後任として元米中央軍(CENTCOM)副司令官のロバート・ハーワード退役海軍中将に打診していたが、本人が辞退。家庭の事情や経済的理由と報じられたが、国家安全保障会議(NSC)のスタッフ人選を自ら行う権限が認められなかったために就任を固辞した、と見られている。

 

 マクマスター氏は米軍でも戦略家として高い評価を受けてきたが、他方、上官に対しても具申する性格が災いし、2006年、2007年と2年続けて准将への昇進が見送られた。そのため、トランプ政権で他の政府高官らと外交・国家安全保障政策を巡り衝突しないか、一部から懸念されている。

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