昨日はジブチの往復便でエチオピアやトルコを経由したが、非常事態宣言下であっても恐れることはない、といった話を記した。

そう記した翌日にさっそく正反対のことを書くのも如何なものかと思うが、安心と不安が内心に交錯して去来するのが中東・アフリカ生活である。

実は、帰りのトルコ航空便に乗る際には、私も内心それなりに不穏であった。

先に記したように、トルコ航空のジブチ行きは、ジブチで客と荷物の一部を乗り降りさせて、そのままソマリアのモガディシオに行き、そして折り返して来てジブチでまた乗り降りさせてイスタンブルに帰る。

ということは、ジブチを発つ私は、ソマリア・モガディシオから来た客と荷物を積んだ飛行機に乗らなければならないのである。

ソマリアからくる飛行機だから危ない、などと記すのは、偏見だと非難を受けるかもしれない。しかしこの路線は最高度の危機を危うく逃れた近い過去の実例があるのだ。

この事件は、つい最近の話題とも深く関わっている。中東の空港発の航空便の機内にラップトップ・パソコンなどスマートフォン以上の大型の電子機器の持ち込みを全面的に禁じる米・英などの措置である。

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