イエメン内戦の陰でアル＝カーイダ系組織の勢力が伸長

さて、連休である。筆者はこの連休でいくつも本を仕上げねばならず、外界との連絡をなるべく絶って仕事をするべく算段を重ねてきたのだが、フォーサイトの読者の皆さんには、連休中も毎日、少しずつ文章が届くように、「中東通信」で予約設定してある。

それ以外にも、合間を見て、事件があったり、気になる記事や報告書などを見つけたら、この欄に適宜メモを追加していきたいと思う。

例えば、以前から気になっていたがじっくり読んでいられなかった、インターナショナル・クライシス・グループが2月に出したイエメン内戦とアル＝カーイダ系組織の動向についての報告書を、今掘り出してきて、見ている。

"Yemen’s al-Qaeda: Expanding the Base," Report No.174, International Crisis Group, 2 February 2017.

話題になったのはこの部分の記述である。

【The logic of “the enemy of my enemy is my friend”, coupled with a long legacy of politicians using jihadists in power struggles against foes, has allowed AQAP to forge tacit alliances with a range of anti-Huthi/Saleh forces. The Saudi-backed coalition’s almost single-minded focus on defeating the Huthi/Saleh bloc has been a boon to AQAP, which has controlled territory unimpeded for stretches of time, in the process indirectly gaining weapons from the coalition and mining new funding streams by raiding banks and controlling ports.】

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