4月11日に開催された、最高人民会議 (c)AFP=時事

 

 北朝鮮は4月11日、最高人民会議第13期第5回会議を開催した。金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が出席し、話し合われたのは、(1)国家経済発展5カ年戦略遂行のための、内閣の2016年の事業状況と17年の課題(2)16年の国家予算執行の決算と17年の国家予算(3)全般的12年制義務教育を実施することに関する法令の執行総括(4)最高人民会議外交委員会の選出(5)「組織(人事)問題」――の5議題だった。

 米国が空母カール・ビンソンを朝鮮半島周辺に派遣しようとしている中での会議だったが、朴奉珠(パク・ポンジュ)首相の事業総括の中でも、外交・核問題への特別な言及はなかった。

19年ぶりに復活した「外交委員会」

 最高人民会議では、傘下の個別委員会として19年ぶりに「外交委員会」が復活した。

 北朝鮮は金日成(キム・イルソン)時代の1989年11月に、米国や日本など国交のない西側との関係改善の一環として外交委員会を設置し、委員長には許錟(ホ・ダム)党書記(当時)が就任した。しかし、金正日(キム・ジョンイル)時代の1998年9月の最高人民会議第10期第1回会議で、憲法を改正し、金正日総書記が国防委員長に就任する新たな体制のスタート時に、外交委員会は廃止された。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。