5月23日、盧武鉉元大統領の追悼式に出席する文在寅大統領(前列右から3人目)。左隣は権良淑・盧元大統領夫人 (c)EPA=時事

 

 米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、文在寅(ムン・ジェイン)政権の対北朝鮮政策を「月光(MOONSHINE)政策」と評した。文在寅大統領の姓の「文」の英語表記は「MOON」だ。これを金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)両進歩政権の「太陽(SUNSHINE)政策」とを合わせた表現だ。同紙は、文在寅政権の「月光政策」は「太陽政策より現実的なものになるだろう」とした。

「月光」に込められた含意

 韓国紙『朝鮮日報』の5月11日のコラム「万物相」は、「月光政策」という名称を外国メディアに先に使われたことに悔しさを滲ませながら、「月光」は「MOONSHINE」よりは「MOONLIGHT」を使うのが一般的と指摘した。その上で「(月光政策が)太陽政策の亜流にとどまるのであれば、故金正日(キム・ジョンイル)総書記にだまされたように、北朝鮮の核武装に利用された悪しき前例が繰り返されるだろう」と指摘した。

 この「月光政策」という言葉には、「月光」が「太陽」よりは弱いというニュアンスが込められているように思う。あるいは「太陽」のように自らの熱ではなく、他者の熱線を反射して光ることを考えれば、文在寅政権の対北朝鮮政策は、韓国が100%主導的に動くというよりも、北朝鮮がどう動くか、米国など国際社会がどう動くかの影響を受けて動く性格の政策だ、という含意があるようにも見える。

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