精密誘導ミサイルの発射実験を視察し、画面を指し示す金正恩党委員長(右)。このミサイルは竹島近辺に着弾した可能性が高い[30日付の朝鮮労働党機関紙『労働新聞』(電子版)](C)時事

 

 北朝鮮は韓国大統領選挙(5月9日)が終わった直後から、立て続けにミサイル発射を行った。列挙すると、5月14日に中距離弾道ミサイル「火星12」、5月21日に固体燃料を使った中距離弾道ミサイル「北極星2」、5月27日に北朝鮮版パトリオットといわれる「KN06」、5月29日には精密誘導システムを導入した弾道ミサイル、6月8日には新型地対艦巡航ミサイルの発射である。また6月21日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と関連したロケットエンジンの燃焼実験を行ったとみられている。

 この連続したミサイル発射実験は、4月15日に行われた軍事パレードに登場した新型ミサイルを、1つ1つ発射したようにみえる。

 もっとも、4月15日の軍事パレードに姿を見せたが、まだ発射されていないミサイルが2種類存在する。それは本サイトの「朝鮮半島『4月危機』騒乱(4)『閲兵式』で見えた『兵器』と『人事』」(2017年5月3日)で指摘した、2つのICBMだ。

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