米朝「チキンゲーム」は続く(1)相次ぐ北朝鮮「ミサイル発射」の意味

執筆者:平井久志 2017年7月3日
エリア: アジア
精密誘導ミサイルの発射実験を視察し、画面を指し示す金正恩党委員長(右)。このミサイルは竹島近辺に着弾した可能性が高い[30日付の朝鮮労働党機関紙『労働新聞』(電子版)](C)時事

 

 北朝鮮は韓国大統領選挙(5月9日)が終わった直後から、立て続けにミサイル発射を行った。列挙すると、5月14日に中距離弾道ミサイル「火星12」、5月21日に固体燃料を使った中距離弾道ミサイル「北極星2」、5月27日に北朝鮮版パトリオットといわれる「KN06」、5月29日には精密誘導システムを導入した弾道ミサイル、6月8日には新型地対艦巡航ミサイルの発射である。また6月21日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と関連したロケットエンジンの燃焼実験を行ったとみられている。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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