韓国「独自核武装」までエスカレートした大統領の強硬発言:高まる朝鮮半島の軍事的緊張

執筆者:平井久志 2023年1月25日
エリア: アジア
「独自核武装」の可能性にまで言及した尹錫悦大統領だったが、米国の反応は否定的 (C)EPA=時事
北朝鮮の軍事挑発に対し、「目には目を」と対応をエスカレートさせた韓国。大統領自ら「独自核武装」の可能性にまで言及したが、同盟国アメリカとの温度差は大きい。

 昨年末から年始にかけての北朝鮮の威嚇に対し、韓国は強硬姿勢で対応している。

韓国も「目には目を」の強硬姿勢

 12月26日の北朝鮮無人機5機の韓国侵入直後、韓国政府は「目には目を、歯には歯を」とばかりに、無人偵察機「ソンゴルメ(ハヤブサの意味)」2機を、軍事境界線を越えて北朝鮮側に飛ばし、軍事施設を撮影するなどした。韓国が無人機を北朝鮮側に侵入させるのは、朝鮮戦争で休戦協定が締結されて以降で初めてだった。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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