「独自核武装」の可能性にまで言及した尹錫悦大統領だったが、米国の反応は否定的 (C)EPA=時事

 昨年末から年始にかけての北朝鮮の威嚇に対し、韓国は強硬姿勢で対応している。

韓国も「目には目を」の強硬姿勢

 12月26日の北朝鮮無人機5機の韓国侵入直後、韓国政府は「目には目を、歯には歯を」とばかりに、無人偵察機「ソンゴルメ(ハヤブサの意味)」2機を、軍事境界線を越えて北朝鮮側に飛ばし、軍事施設を撮影するなどした。韓国が無人機を北朝鮮側に侵入させるのは、朝鮮戦争で休戦協定が締結されて以降で初めてだった。

 北であれ、南であれ、軍事境界線を越えて無人機を飛ばす行為は休戦協定違反である。だが韓国政府は、北朝鮮側の軍事挑発に同じレベルの応酬をしただけだ、とした。韓国メディアは、こうした対応の背景には、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「相応の措置」を取るように指示していたからだと報じた。『中央日報』によれば、尹大統領は軍に「北の無人機1機が来れば、われわれは2、3機送ってほしい」と語ったという。

「ソンゴルメ」は、韓国が2000年に開発した無人偵察機である。全長4.8メートル、幅6.4メートルで、北朝鮮の無人機よりもかなり大きいのだが、これを北朝鮮は探知出来なかったようだ。

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