金正恩はなぜ「娘」を公表したか

執筆者:平井久志 2022年12月9日
エリア: アジア 北米
『労働新聞』は11月27日、金正恩党総書記(中央)が「火星17」発射実験メンバーと記念撮影をしたと報じたが、ここにも「金ジュエ」さん(左)が登場した[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事
ミサイルの脇を歩く金正恩党総書記と少女――その映像は、ICBMの発射に並ぶ衝撃を世界に与えた。だが、それを後継者の暗示と考えるべき根拠は薄い。「首領の脱・神格化」路線に基づいた「白頭の血統」の金正恩流プロパガンダと見るべきだ。

 北朝鮮は11月18日、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」を発射した。このICBMは意図的に角度を高くして飛距離を抑えるロフテッド軌道で発射され、朝鮮労働党機関紙『労働新聞』(11月19日付)によれば、最大高度6040.9キロまで上昇し、飛距離999.2キロ、4135秒(1時間8分55秒)飛行した。速度はマッハ22だった。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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