中国がジブチで鉄道と港湾施設の建設、そして初の海外軍事拠点の開設の準備を進めていることについては、「中東通信」欄では様々に注目してきたが、近く海軍艦船の「保障基地」が開かれる模様である。

7月11日に、広東省湛江の軍港で駐留部隊の出発式が行われたと広く報じられている。揚陸艦「井岡山」など軍艦二隻が第一陣として出港した(「中国軍、ジブチに「保障基地」…初の海外拠点」読売新聞電子版7月13日)。

中国の建設によるジブチ・エチオピア鉄道は、旅客路線として成立するかどうかはともかく、貨物路線としては、中国が建設中のジブチのドラレ多目的港からエチオピアまでをつなぐ東アフリカの物流の幹線として成立する可能性はあると思う。ドラレ多目的港の西方に隣接する中国の軍事施設は、国際空港の北と南に拠点を置いたフランスや米国とは若干別の形で、プレゼンスを高めていく可能性がある。今後注目されていくと思われるが、現時点での米・イラン・ロシアの報道機関の記事をメモしておこう。
"China sends troops to open first overseas military base in Djibouti," Reuters, July 12, 2017. 

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