「安倍一強体制」の揺らぎで動き出した「自民党内政局」
2017年7月28日
安倍内閣の閣僚や自民党議員の失態、さらには安倍晋三首相自身に絡む疑惑など不祥事が相次ぐ中、自民党は東京都議選で歴史的大敗を喫した。挙げ句の果てに、自衛隊「PKO日報」問題の責任を問われた稲田朋美防衛相が辞任に追い込まれた。安倍首相の任命責任を追及する声も上がっている。当然、内閣支持率は急降下中で、安倍政権の失速は火を見るより明らかである。
今すぐに政権が倒れるというほどのものでもないが、与野党の関係は「安倍一強体制」と呼ばれたころから確実に変化した。また、自民党内に目を向けると、来年9月の自民党総裁選で、これまでは安倍首相の3選が確実視されていたが、今や党内政局は流動化しつつある。
「骨格は変えない」
安倍首相は8月3日に内閣を改造する方針だ。内閣を改造した程度で、この負のベクトルを覆せるというわけでもないだろうが、それでも安倍首相は改造で反転攻勢を仕掛け得る布陣を敷こうとするだろう。今回の内閣改造は、安倍首相の命運をかけた人事になる。
「いわば骨格はころころ変えるべきではないと考えています」
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