ASEAN外相会議などに出席のため、フィリピン・マニラに滞在する李容浩・北朝鮮外相(中央) (C)EPA=時事

 

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領はG20出席のために訪問したドイツのベルリンで7月6日に演説し、朝鮮半島の緊張緩和のための「ベルリン構想」を発表した。文大統領は北朝鮮が「火星14」を発射した2日後であるにもかかわらず、「正しい条件が整った」ことを条件にしながら「朝鮮半島の緊張と対峙局面を転換させる契機になるのであれば、私はいつ、どこでも、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長と会う用意があります」と、南北首脳会談の用意を表明した。

 文大統領はその上で、南北関係の5つの基本方針として(1)平和な朝鮮半島とは核と戦争の脅威が無い朝鮮半島(2)朝鮮半島の非核化(3)恒久的な平和体制を構築。終戦と共に関連国が参加する朝鮮半島の平和協定締結(4)「朝鮮半島新経済地図」構想(5)非政治的な交流協力事業推進――を示した。さらにこうした基本方針の上に立って、北朝鮮に対して4項目の具体的提案をした。それは(1)秋夕(日本でいう旧盆休み)にあたる10月4日に、墓参を含めた南北離散家族再会事業開催(2)来年の平昌冬季五輪への北朝鮮の参加(3)朝鮮戦争休戦64年の7月27日に合わせ、軍事境界線での一切の敵対行為の中止(4)南北対話の再開、だった。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。