中東の「延長」としての東アフリカ・「アフリカの角(つの)」地域と紅海沿岸地域の情勢については、この「中東通信」欄で重点を置いて取り上げてきた(ジブチソマリアなど)。

AP通信の記者もこの問題を取り上げた記事を載せている。

Jon Gambrell, "Qatar crisis shakes East Africa, a home to Gulf militaries," AP, August 30, 2017.

この記事では、GCC内部の対立、特にUAEが先陣を切ってサウジと共に、対カタールの制裁を行い対立が恒常化している問題で、東アフリカ・「アフリカの角」地域の各国が、双方の「草刈場」となっている様子を描いている。特にエリトリアやソマリランド(ソマリア北部の未承認国家)やソマリアに経済・安全保障上の進出を行い、そこでカタールやカタールの後ろ盾となっているトルコと鍔迫り合いを繰り広げている。

一方でUAEの軍事的台頭や積極性の増加が著しい。米国のマティス国防長官がUAE(あるいは特にアブダビか?)を評して「リトル・スパルタ」と呼んだというエピソードは繰り返し語られる。

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