米アリゾナ州ノガレスから見た対メキシコ国境に設置された高さ6メートルの鉄柵の壁。よじ登って米国に侵入する移民の姿を「ほぼ毎日」目撃している住民たちは、トランプ大統領の壁建設令にも冷ややかな視線を向けて暮らしているというが…(C)時事

 

 米議会は1カ月以上に及ぶ夏季休会を終え、議員は地元選挙区からワシントンに戻り、レイバーデー(労働者の日、9月第1月曜日)休暇明けの9月5日から審議を再開させた。トランプ政権は夏季休会入り前に医療保険制度改革関連法(オバマケア)を撤廃、置き換える法案を成立させるべく多くの時間とエネルギーを投入した。だが、上院共和党内の分裂によりオバマケアを見直すことはできず、トランプ政権の立法対策上の大きな躓きとなった。

散々だった就任1年目の夏

 さらに、トランプ大統領は7月下旬以降、ホワイトハウスの中枢人事で大幅な変更を余儀なくされている。更迭や辞任によりショーン・スパイサー大統領報道官、ラインス・プリーバス大統領首席補佐官、アンソニー・スカラムッチ広報部長、スティーブ・バノン首席ストラテジスト兼大統領上級顧問、セバスチャン・ゴルカ大統領副補佐官らが相次いでホワイトハウスを去った。

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