トランプ政権が直面する「予算・財政リスク」と「立法課題」

執筆者:足立正彦 2017年9月6日
エリア: 北米 中南米
米アリゾナ州ノガレスから見た対メキシコ国境に設置された高さ6メートルの鉄柵の壁。よじ登って米国に侵入する移民の姿を「ほぼ毎日」目撃している住民たちは、トランプ大統領の壁建設令にも冷ややかな視線を向けて暮らしているというが…(C)時事

 

 米議会は1カ月以上に及ぶ夏季休会を終え、議員は地元選挙区からワシントンに戻り、レイバーデー(労働者の日、9月第1月曜日)休暇明けの9月5日から審議を再開させた。トランプ政権は夏季休会入り前に医療保険制度改革関連法(オバマケア)を撤廃、置き換える法案を成立させるべく多くの時間とエネルギーを投入した。だが、上院共和党内の分裂によりオバマケアを見直すことはできず、トランプ政権の立法対策上の大きな躓きとなった。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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