金正恩党委員長(左)とトランプ大統領――この2人の間に対話、そして平和的解決はあるか (C)AFP=時事

 

 日本列島上空を通過した8月29日の「火星12」発射、9月3日の6回目の「水爆」実験と大きな軍事挑発を続けた北朝鮮は、9月9日の建国記念日には目立った動きもなく、軍事挑発を控えた。昨年の9月9日に5回目の核実験を行っただけに日米韓では警戒を高めたが、北朝鮮の動きを見ていれば何もなく過ぎる可能性が高かった。

北朝鮮は核実験4日後の9月6日に、平壌で10万人を動員した水爆実験の成功を祝賀する大集会を開催した。核実験に関わった科学者たちはバスで平壌市内を回り、沿道を埋め尽くした市民らが花束を振りながらこれを歓迎した。これを皮切りに、全国各地で水爆実験成功の「慶祝大会」が開催された。

 北朝鮮は明らかに「水爆実験成功」を建国記念日の国威発揚に利用しており、さらに追加で軍事挑発をする必要はないとみられた。

 しかし、それは北朝鮮が今後も軍事挑発を控えるということではないだろう。

「連続で、想像もできない措置」

 北朝鮮外務省は9月11日(北朝鮮時間)、米国が配布した国連安保理の制裁原案に反発して声明を発表し、「米国が想像もできない強力な行動措置を連続的に講じる」と威嚇した。

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