10月14日にソマリアの首都モガディシュの中心部で発生したトラック爆弾による自爆テロの死者は300人を超え、さらに増えそうだ。

"Death toll from Somalia bomb attacks tops 300," Reuters, October 16, 2017.

ソマリアでは1980年代後半以来内戦が続き、イスラーム主義の過激派「アル=シャバーブ」によると見られる襲撃や爆破も各地で頻発している。しかし首都の中心部で、一回の攻撃でここまで大きな被害をもたらしたテロは、2006年から2007年ごろに台頭したアル=シャバーブの活動の中でも、稀である。そもそも今回の事件について、アル=シャバーブは犯行声明を出していない。

今回の事件をめぐって浮き彫りになったのは、ソマリアにおけるトルコの存在感の上昇である。トルコはソマリアに大規模な大使館を維持し、ジブチ経由でトルコ航空の定期便を維持し、ソマリアにとって外部世界との数少ない窓口となっていた。今回のテロに際しても、トルコは真っ先に支援の手を差し伸べ、負傷者の一部を空輸してトルコの病院で治療に当たらせるなど、存在感を示した

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