池田名誉会長ジュニア「バチカン」接近「真の狙い」

執筆者:フォーサイト編集部2017年11月29日
思惑絡みの謁見だったか(『聖教新聞』より)

 

 創価学会のバチカンへの接近が宗教界で話題となっている。

 創価学会の機関紙『聖教新聞』の11月15日付1面に、ローマ教皇フランシスコと池田大作名誉会長の長男で創価学会インタナショナル(SGI)副会長の池田博正氏が握手する写真が大々的に掲載されていたからだ。

隔世の感

「SGI訪問団 ローマ教皇と謁見」との見出しのついた『聖教新聞』記事は、ローマ教皇と池田SGI副会長との謁見の模様をこう伝えている。

「核兵器のない世界への展望を巡る国際会議が10、11の両日(現地時間)、ローマ教皇庁・人間開発促進省(仮訳)が主催し、バチカン市国で開かれた。同会議の開催に協力したSGIからは、池田博正SGI副会長ら訪問団が出席した。会議初日には、参加者らがフランシスコ教皇と謁見。SGI副会長が会議の協力団体として招へいを受けた感謝と、池田大作先生からの伝言を伝えると、フランシスコ教皇は笑顔で応じた。また11日には、SGI副会長が『人間精神の変革』をテーマに登壇した」

 ここにあるように、11月10、11日の両日、カトリックの総本山であるバチカンのシノドスホールで、バチカンの「人間開発のための部署」が主催する「核兵器の無い世界と統合的な軍縮に向けての展望」と題する国際会議が開かれた。これには国際原子力機関(IAEA)のモハメド・エルバラダイ前事務局長ら歴代のノーベル平和賞受賞者をはじめ、中満泉国際連合事務次長(兼軍縮担当上級代表)らの国連関係者、NATO関係者、アメリカ・ロシア・韓国・イランなどの外交代表や研究者、市民活動家と諸宗教関係者ら約200人が参加。その中にSGI代表団が含まれており、初日の10日には、ローマ教皇と謁見する参加者の中に池田博正氏の姿があったのである。

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