米トランプ大統領は12月6日の演説でエルサレムをイスラエルの首都と認めたが、これに対しては予想された、あるいは危惧されていた反発が、随所から表明されている(例えばパレスチナ・ガザを支配するハマースによる反応)。それらが形式や表向きの意見表明なのか、具体的な対抗策を伴うものなのかは、慎重に精査しなければならない。

同時に、米国政府はイスラエル政府の歓迎の反応についても、これを抑制するように申し入れしていたとロイターが報じている。

"Exclusive: U.S. asks Israel to restrain response to Jerusalem move - document," December 7, 2017.

イスラエルの「喜び過ぎ」がむしろ反米活動を刺激しかねないという危惧からだろう。これはトランプ大統領の意思によるものなのか、トランプの横紙破り的行動の影響を極少化しようとする国務省主導の動きなのかが気になる。ロイターの入手した文面の一つでは、大統領自身が、自らの発言に対するイスラエル政府の公式の反応を抑制するように要請する形式となっている。また、米国務省内に、大統領の発言への世界的な反応についての情報を取りまとめるタスクフォースが立ち上がったという。

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