根強い支持はあるが安泰ではないモディ首相(C)AFP=時事

 

 国父マハトマ・ガンディーや初代副首相サルダール・パテルらを輩出したインド西部グジャラート(GJ)と、ヒマラヤ山ろくの北部ヒマチャルプラデシュ(HP)両州で12月中旬、議会選の開票が行われた。HP州ではナレンドラ・モディ首相率いる連邦与党・インド人民党(BJP)が過半数を制して国民会議派から州政権を奪ったが、グジャラート州ではこれまで衰退傾向にあった会議派が予想外の健闘を見せ、農村部ではBJPを上回る議席を獲得した。このことは、モディ政権による一連の経済改革「モディノミクス」が、農村部では十分に評価されていない現状を示しており、2019年総選挙で勝利して政権続投を狙うBJPにとってはやや不安な材料と言えそうだ。

小選挙区制の「アヤ」

 グジャラート州議会選(定数182)における州与党BJPの獲得議席数は前回選挙から16議席も減少。過半数よりわずか7議席多いだけの99議席にとどまった。これに対し会議派は同16議席増の77議席、友党を含めれば80議席を獲得し、州議会勢力で一気に差を縮めた。

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