「フォーサイト」における原油価格見通しも4年目になった。過去3年分を読み返してみたが、大筋では読み違えてはいないようで、一安心している。

WTI価格=原油価格の指標の1つ、過去3年間の推移

 この原稿を書いている2017年末は、「過剰在庫を含めたリバランス」が「視野に入ってきた」が、もう少し時間がかかるだろう、という段階にある。

 では、2018年の原油価格はどのような展開を見せるのだろうか。

OPEC予測は「過剰在庫解消」

 原油価格を決める究極の要因は需給バランスで、その需給バランスがどのように変化していくと市場参加者が見るか、が重要であると筆者は判断している。では、2018年の需給バランスはどのように推移するのだろうか。また、需給バランスに影響を与える要因として注目すべき点にはどのようなものがあるだろうか。

 まず、石油輸出国機構(OPEC)、国際エネルギー機関(IEA)、および米国エネルギー情報局(EIA)の予測を見てみよう。

      A. 供給量(前年比) B. 需要量(前年比)  C. バランス(A-B)

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