驚異的な急成長を遂げた「テンセント」のポニー・マー会長(C)EPA=時事

 

 1月17日、中国のネットサービス最大手「テンセント・ホールディングス(騰訊)」が、株式時価総額で米フェイスブックを抜き「世界5位」に浮上した。テンセントの時価総額は昨年11月、アジア企業として初めて5000億ドルの大台を超え、一次的にフェイスブックを超えたが、その後すぐ抜き返されていた。それが今回、再び4.2兆香港ドル(約5900億ドル=約64兆5500億円)に達して抜き返したのだ。

「フェイクニュースの温床」と批判されたフェイスブック共同創業者のマーク・ザッカーバーグ氏が最近「メディアや企業の投稿よりも家族や友達のコンテンツを優先する」との方針を打ち出したことから、「広告収入が減る」との観測が流れ、フェイスブック株は5%余り下落した。同じ期間にテンセント株はほぼ同じ割合で上昇し、フェイスブックに時価総額で190億ドル(約2兆1050億円)の差をつけた。

コミュニケーションは「ウィーチャット」

 現在、株式時価総額の世界1位はアップル(約8800億ドル=約96兆2800億円)、2位はグーグルの持ち株会社アルファベット(約8190億ドル=約89兆6000億円)、3位はマイクロソフト(約7120億ドル=約77兆9000億円)で4位はアマゾン・ドット・コム(約6630億ドル=約72兆5400億円)。いずれも日本のビジネスマンや学生には馴染みの深いネット関連企業で、名前を聞けば「なるほど」と頷く会社。6位のフェイスブック(約5710億ドル=約62兆4700億円)も日本では有名だが、そこに割って入ったテンセントの名前は日本ではほとんど知られていない。

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