「最側近」だった元モデルのヒックス広報部長もホワイトハウスを離れることに(C)EPA=時事

 

【ワシントン発】 トランプ政権は発足から2年目を迎えているが、最近、ホワイトハウス中枢が再び不安定化する動きが明らかになってきており、今後、ドナルド・トランプ大統領の政権運営にも影響が及びかねないと不安視されている。

側近中の側近の辞任

 ホワイトハウス中枢の不安定化は、人事面で明らかになっている。まず2月28日、数週間以内にホープ・ヒックス広報部長が辞任することをホワイトハウスが明らかにした。

 トランプ政権発足後、ショーン・スパイサー、マイク・ダブキ、アンソニー・スカラムッチ各氏に続いてヒックス氏は4人目のホワイトハウス広報部長であったが、彼女の辞任は、トランプ政権のホワイトハウス高官人事がいかに不安定かをまさに象徴する展開である。

 2016年米国大統領選挙へのロシア政府の介入に対するトランプ陣営の共謀の有無が問われている「ロシアゲート疑惑」について、ヒックス氏は2月27日、下院情報特別委員会から求められていた非公開での証言を行ったが、その直後の辞任表明となった。ヒックス氏は同委員会在籍の委員からの質問の殆どに対して明確な回答をせず、翌28日に辞任を表明した。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。