「OPEC月報2018年2月号」(3月14日発表)より

 

 古来「暑さ寒さも彼岸まで」というが、春分の日の昨日、東京にも大雪が降った。これは、春を招き入れるための大掛かりな歓迎会だったのだろうか。 

 また、欧米にも春が近づいているのだろうか。春分の日を過ぎたが、原油価格は落ち込みを見せない。

 年初に原油価格が上昇し始めたころ、「このまま春を迎えることはない、1度大きな下落を見せる、本格的上昇はその後」と読んでいた筆者にとって、最近の原油市場の動きは、予想以上に「しぶとい」ものだと感じさせる。

 先週には、現物市場には荷余り感が出ている「コンタンゴ(先高)」になっているというニュースが流れていた。一昨日(21日)、4月物の最終取引日だったNYMEX(ニューヨーク商業取引所)におけるWTI(原油価格の指標の1つ)も、この数日間は4月物より5月物の方が高いコンタンゴだった。

 だが21日、米国の在庫が大幅に減少したころから、再び上昇した。

 何か見落としている要因があるのだろうか?

 最大の強気要因と考えていたのは、ベネズエラの経済危機からくる大幅減産だった。

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