岩瀬昇のエネルギー通信 (25)

暗雲立ち込めるトランプ政権「石油ビジネス」

執筆者:岩瀬昇 2018年3月23日
「OPEC月報2018年2月号」(3月14日発表)より

 

 古来「暑さ寒さも彼岸まで」というが、春分の日の昨日、東京にも大雪が降った。これは、春を招き入れるための大掛かりな歓迎会だったのだろうか。 

 また、欧米にも春が近づいているのだろうか。春分の日を過ぎたが、原油価格は落ち込みを見せない。

 年初に原油価格が上昇し始めたころ、「このまま春を迎えることはない、1度大きな下落を見せる、本格的上昇はその後」と読んでいた筆者にとって、最近の原油市場の動きは、予想以上に「しぶとい」ものだと感じさせる。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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