トランプ大統領も度々選挙区入りしたが、敗北を喫してしまった(右が共和党候補のサッコーン氏)(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 3月13日に投開票が行われたペンシルベニア州第18区選出の連邦下院議員補欠選挙の勝者がようやく明らかになった。投票日から8日が経過した3月21日、共和党候補として出馬していた同州議会下院議員4期目の60歳のリック・サッコーン候補が、元海兵隊員で元連邦検事でもある33歳の若きコナー・ラム民主党候補に対して敗北を認め、ラム氏が勝利することとなった。早ければ3月26日にも選挙結果が最終確定されることになる。ラム候補はサッコーン候補に対して627票の僅差でリードし、得票率はラム候補49.8%、サッコーン候補49.6%と大接戦が展開され、投開票当日には選挙結果が判明せず、期日前投票などを含めた集計が行われていた。

共和党の「牙城」

 かつて鉄鋼業で栄えたペンシルベニア州南西部のピッツバーグ郊外南部に位置する第18区は、共和党の牙城といえる選挙区である。

 同選挙区選出で、人工妊娠中絶に反対してきた社会的保守派のティム・マーフィー前下院議員(共和党)は、2002年中間選挙以来8期連続で当選を重ねるととともに、2014年と2016年の過去2度の下院議員選挙では、民主党は候補の擁立すら見送り、過去15年間議席を維持し続けてきた圧倒的に共和党優位の選挙区である。2016年時点での有権者登録は共和党員が約58%、民主党員が約39%となっている。

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