金正恩党委員長(左)とトランプ大統領――両者が対話の席につく日はいつに? (C)AFP=時事

 

 金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官の指定した3つの問題点(2018年5月25日「米朝首脳会談『中止』の衝撃(2)北朝鮮『5月16日』の豹変」参照)は、米朝間の深刻な対立点であった。こうした中で、ドナルド・トランプ米大統領は5月17日、北朝鮮が非核化に応じれば、見返りに体制を保証する用意があり、非核化を拒めばさらなる圧力強化も辞さないという硬軟両様の発言をした。

トランプ大統領も「体制保証」を強調

 トランプ大統領は北朝鮮の反発を考慮して、「リビア方式」について「北朝鮮について検討する際の方式ではない」とした。さらに「金氏にとって最善の道は米国との合意だ」とし、非核化を実現すれば「金氏が国家を運営し、国は豊かになる」と語り、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の体制を保証するとした。

 これに先立ち、ホワイトハウスのサラ・サンダース報道官は5月16日、記者団に「リビア方式」について、「そのような見解があるのは知っているが、私は、我々がそういう方式に従っているとは思っていない」とした。同報道官は「決まった枠組みはない」とし、米国は「トランプ方式」を追求すると述べた。

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