ベトナム人留学生「違法就労」報道で『朝日新聞』は変わったか
2018年5月31日

待遇改善のため、電動アシスト自転車が導入された。が、まだ問題は「解決」していない (筆者提供、以下同)
4月の本連載で、朝日新聞販売所で横行するベトナム人奨学生への「違法就労」と「差別待遇」の問題を2回に分けて取り上げた(2018年4月11日「ベトナム人留学生『「朝日新聞」配達』違法就労の『闇』(上)(下)」)。
販売所はベトナム人奨学生に対し、留学生のアルバイトとして法律で認められた「週28時間以内」を超える就労を強い、しかも残業代も支払っていない。さらには、ベトナム人に限っては、新聞配達時に原付バイクも使わせない。彼らの弱い立場につけ込み、まさにやりたい放題なのだ。
記事では、ベトナム人奨学生の働く販売所、そして彼らを日本へと招いた朝日奨学会の見解も紹介した。コメントを見ていただければわかる通り、両者ともに問題を改善する気などないのは明らかだった。
その後、5月になって、筆者が新聞配達に同行取材したベトナム人奨学生、ファット君(仮名)から連絡が入った。販売所の仕事に変化があったというのである。
「夕刊の配達を週1日減らす」
東京・世田谷区にある朝日新聞販売所「ASA赤堤」――。ファット君の勤務するこの販売所では、新聞配達の担当区域を6つに分けている。そのうち5区域は、5人のベトナム人奨学生が担当だ。
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