OPEC総会「合意内容」分析とその後の「展望」
2018年6月25日

総会翌日に行われたOPEC/非OPEC拡大会合後の会見に臨むサウジアラビアのファーリハ・エネルギー産業鉱物資源相(中央)。左はロシアのノヴァク・エネルギー相(C)時事
2018年6月22日(金)、注目されていたOPEC(石油輸出国機構)総会が終了した。翌23日(土)、ロシアをリーダーとする非OPEC産油国との協議も行われたが、今回の合意内容は、OPEC/非OPEC合計で、日量約100万バレル(BD)の増産、ということとなったようだ。
各国別の割り当てや、時間軸との兼ね合いなどの詳細はまだ明らかにされていない。
市場は、予想以下の増産幅だとして強気に転じ、総会当日の米国NYMEXにおけるWTI原油は、前日比3.04ドル高の68.58ドル、北海ブレント原油は、前日比2.50ドル高の76.55ドルの終値となった。
最近、若い友人から、どうやったら膨大な情報の中から重要かつ必要なものを把握することができるだろうか、と相談を受けることが多い。その度に筆者は、対象とする資料、たとえばIEA(国際エネルギー機関)の月報(monthly Oil Market Report)を、一度きちんと最初から最後まで丁寧に通読することを勧めている。そうすることにより、どこにどのような分析、報告がなされているかが把握でき、2度目からは要所だけを拾い読みすることができるようになるからだ。
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