昨年11月のAPEC首脳会議(写真)など国際会議の場で2度顔合わせしているが、本格的会談は初のプーチン露大統領(右)とトランプ米大統領 (C)AFP=時事

 

 7月16日にヘルシンキで行われる米露首脳会談は、ドナルド・トランプ、ウラジーミル・プーチン両大統領による初の本格的会談となる。首脳会談開催はジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が6月末に訪露して決まったが、ロシア紙によれば、遅刻魔のプーチン大統領は予定時間より早く、クレムリンの補佐官との会談場に現れたという。5月26日の日露首脳会談で、安倍晋三首相を50分待たせたプーチン大統領が、いかに米露サミットを切望していたかが分かる。

「クリミア」で爆弾発言も

 両首脳はまず、サシで会談した後、全体会合を行い、終了後共同声明の発表が予定されている。この段取りは、6月12日のシンガポールでの米朝首脳会談と似ており、トランプ大統領は米朝首脳会談が総じて好評だったことを好感し、米国内で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と同様に悪評高いプーチン大統領と関係改善を討議することで、中間選挙を念頭に、さらなる支持率上昇を狙っている模様だ。プーチン大統領は一貫して米露首脳会談開催を呼び掛けており、開催はトランプ大統領の判断にかかっていた。

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