「EUフィルムデイズ2018」公式HPの『キッツ先生の子供たち』より

 

 私がなぜ移民問題に興味を持ったかというと、この夏生まれる娘が将来通うかもしれない近所の小学校には、もう日本人が4割しかいないと聞いたからである。横浜市立南吉田小学校は7月2日に亡くなった桂歌丸師匠の母校であり、現在700名を超える児童の6割ほどが外国にルーツを持つ子ども。アジアを中心に十数カ国から集まっていて、学期途中の転出入も多いそうだ。運動会での6カ国語アナウンス(日本語、中国語、英語、タガログ語、韓国語、タイ語)はニュースになった。児童がそれぞれの国の言葉で競技を紹介するのである。校門を一歩出れば児童は母国語に戻り、同じ人種で集まって下校する。

 JR関内駅の陸側は、伊勢佐木町の通りを外れると、1980年代末頃からフィリピンパブやタイのマーケットができて混沌とし始めてきた。横浜最大の風俗街・曙町も近い。深夜のコンビニ前に5、6人でたむろしているのは中国語や私の知らない言葉で話す少年たちだ。外国人が来たから犯罪が増えるとは思わないが、もとから風紀が悪い地域に入ってきた外国人がグレないとは言い切れない。

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