よっぽど腹に据えかねた様子(トランプ大統領ツイッターより)

 

【ワシントン発】「大富豪のコーク兄弟」として知られる次男チャールズ・コーク氏と三男デヴィッド・コーク氏は、非上場企業としては全米第2位の規模を誇り、カンザス州に本拠を置く石油、化学などの総合企業「コーク・インダストリーズ」を経営する一方、自らが設立した政治ネットワーク団体を通じて政治活動にも積極的に関与し、とりわけ共和党の保守派勢力を政治資金面で支援するなど、多大な影響力を及ぼしてきた。

弟の引退表明

 だが、78歳になる弟のデヴィッド・コーク氏は、コーク・インダストリーズの上級副社長(EVP)や経営委員、子会社「コーク・ケミカル・テクノロジー・グループ」会長兼CEO(最高経営責任者)といった一族経営の事業からすべて身を引くことを6月初旬に明らかにした。

 さらに政治活動についても、コーク兄弟の政治活動の基盤としてきた2004年設立の保守系政治ネットワーク団体「アメリカンズ・フォー・プロスペリティ(Americans For Prosperity=AFP)」の会長職を辞任することも明らかとなった。辞任理由について、82歳になる兄チャールズ・コーク氏は、6月5日に企業関係者らに送付した書簡の中で、体調の悪化が理由であると明らかにしている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。