「幸せの国」ブータン留学生の「不幸せ」な実態(4)ブローカーの「詭弁」
2018年8月28日

BEOが留学生に渡した費用明細。日本大使館への「手土産代」まで計上されている(筆者撮影)
ブータン初の日本語学校「ブータン日本語学校」の校長であり、留学斡旋会社「ブータン・エンプロイメント・オーバーシーズ」(BEO)の経営者ジュルミ・ツェワン氏の妻でもある青木薫氏は、『朝日新聞』、さらには内閣府も認めるような「輝く女性」なのだろうか。それとも営利目的で、夫とともにブータンの若者たちを日本へと斡旋しているだけなのか。
7月8日、青木氏とツェワン氏に対し、フォーサイト編集部から取材依頼と質問状を送ってみた。送った先はブータン日本語学校のアドレスである。そして確認の電話を学校に入れると、日本語教師を務める日本人女性が応対した。青木氏は日本に一時帰国中で、携帯番号すら知らされていないという。取材依頼のメールについても、またツェワン氏が経営するBEOという会社についても「何も知らない」との答えだった。
教師が校長の連絡先も知らず、校長の夫が営む会社についても「知らない」ことなどあり得るのか。そもそもこの学校は、BEOと一体となって日本へと留学生を送り出している。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。