死してなお波紋を呼び起こすほど、その死の影響は大きい(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 8月25日に81歳で逝去した共和党重鎮の故ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)の遺体は、9月2日に母校であるメリーランド州アナポリスの米海軍士官学校の墓地に、1958年卒業の同窓であった故チャールズ・ラーソン元米海軍提督の隣に埋葬され、約1週間に及んだ一連のマケイン氏に対する追悼イベントが終了した。

トランプ大統領との緊張関係

 マケイン氏は、2016年共和党大統領候補選出プロセス時からドナルド・トランプ氏に対して大統領候補としての資質や政策面で厳しい批判を展開していた。対するトランプ氏も、ヴェトナム戦争従軍時に北ヴェトナム軍の捕虜として5年半を過ごしたマケイン氏の軍歴を揶揄するなど、2人の関係には常に緊張感が漂っていた。

 こうした関係は、マケイン氏の逝去に際しても色濃く反映された。ホワイトハウスはマケイン氏を追悼するために逝去した8月25日に半旗を掲げたが、早々に元に戻した。すると米国在郷軍人会やマケイン氏に近い有力議員から猛烈な批判を受け、トランプ大統領はマケイン氏の葬儀が終わるまで再び半旗を掲げるよう指示することを余儀なくされるなど混乱が見られた。

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