ランディングの手法に世界が注目している(C)AFP=時事

 

 英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)交渉は来年3月の期限を見据え、関係各国・機関の承認手続きに必要な時間を考慮すると、今から2~3カ月以内に最終合意をしなければならない。

 テリーザ・メイ英首相は7月、「チェッカーズ合意」(首相公式別荘「チェッカーズ」での全閣僚会合合意)により、後述する「ソフト・ボーダー・シナリオ」でEUとの交渉に臨む姿勢を明確にした。同シナリオに反対するデイビッド・デイビスEU離脱相とボリス・ジョンソン外相は辞任を発表し、メイ首相は背水の陣を敷いた格好だ。

 だが英『BBC』によれば、EUのミシェル・バルニエ首席交渉官は、「モノだけにEU共通ルールを適用し、サービスを除外する『共通のルールブック』案には興味はない、と一蹴した」(「英国の通商協定案にEU側『強く反対』ブレグジット交渉」2018年9月3日、日本語版)と報じられている。

「ソフト・ボーダー・シナリオ」(広範な規制緩和)とは、「財に関する自由貿易地域」を設立し、「農産物を含めたすべての財の共通ルールブック」に基づき実行するものとのことだ。

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