スウェーデン総選挙「極右躍進」で浮き彫りとなった「欧州ポピュリズム」の本質
2018年9月12日

スウェーデン総選挙の翌日の各紙。中道左派連合も中道右派連合も過半数を獲得しておらず、紙面からは先行きの不透明さが見て取れる (C)AFP=時事
9月9日に行われたスウェーデン議会選挙では、政権与党「社会民主労働党」(社民党)を中心とする中道左派連合(「社民党」、「緑の党」、「左翼党」)と、穏健党を中心とする中道右派連合(「穏健党」、「中央党」、「自由党」、「キリスト教民主党」)がともに41%を切り、どちらも過半数を制することができなかったため、連立政権の誕生となる見込みだ。両勢力はコンマ差で拮抗しており、総議席数349に対して、左派連合は144議席、右派連合は143議席と、現段階では見込まれる(最終的な開票結果は、12日に行われる海外在住スウェーデン人の開票後)。
ネオナチを母体とする極右政党
社民党は、前回総選挙が行われた2014年よりも2.8ポイント減らした28.4%で、1911年以来、最低の得票率を記録した。緑の党は議席獲得可能な4%を、かろうじて0.3ポイント上回ったが、前回(6.8%)より後退、左翼党は2.2%増で7.9%だった。
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