金正恩党委員長(左)とトランプ大統領(右)が再び握手する日は近いのか (C)AFP=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領は9月4日の文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領との電話会談で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長へのメッセージを伝えるように依頼しており、特使団はこれも伝えた。これに対して、金党委員長も韓国の特使団に、非核化に関連して米国にメッセージを伝えるように要請したという。

米国への「メッセージ」は?

 鄭義溶(チョン・ウィヨン)韓国大統領府国家安全保障室長は、その内容は明らかにできないとしたが、気になるのは北朝鮮側が核関連施設の「申告」や「査察・検証」にはまったく口をつぐんでいることだ。マイク・ポンペオ米国務長官が訪朝を検討した時に考えたように、北朝鮮の「核の申告」と、終戦宣言を同時履行することができるなら、膠着状態の米朝交渉を打開することは可能だが、北朝鮮がまったく「申告」や「査察・検証」を考えず、別のアプローチを考えているなら問題はより複雑になる。

 金党委員長は、北朝鮮の先制的措置に対応する措置を米国が取るなら、さらに非核化への追加措置を取るとしているが、それは何なのか。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。