北朝鮮「建国70年」の実相(4・了)金正恩「態度」と「言葉」の意味

執筆者:平井久志 2018年9月13日
金正恩党委員長(左)とトランプ大統領(右)が再び握手する日は近いのか (C)AFP=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領は9月4日の文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領との電話会談で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長へのメッセージを伝えるように依頼しており、特使団はこれも伝えた。これに対して、金党委員長も韓国の特使団に、非核化に関連して米国にメッセージを伝えるように要請したという。

米国への「メッセージ」は?

 鄭義溶(チョン・ウィヨン)韓国大統領府国家安全保障室長は、その内容は明らかにできないとしたが、気になるのは北朝鮮側が核関連施設の「申告」や「査察・検証」にはまったく口をつぐんでいることだ。マイク・ポンペオ米国務長官が訪朝を検討した時に考えたように、北朝鮮の「核の申告」と、終戦宣言を同時履行することができるなら、膠着状態の米朝交渉を打開することは可能だが、北朝鮮がまったく「申告」や「査察・検証」を考えず、別のアプローチを考えているなら問題はより複雑になる。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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