米制裁控え密かに増えているイラン原油「幽霊タンカー」
2018年9月26日
2年間のテヘラン勤務経験がある筆者も、「イラン人とはどんな人々ですか?」と聞かれることがある。もう20年近く前の経験だが、国民性というものはそう簡単に変わるものではないだろうから、筆者の見方は今でも有効なのではないだろうか。
筆者の回答はこうだ。
「交渉テーブルの同じ側に座っていると、これほど頼もしいことはないが、反対側に座っていると、これ以上憎たらしいことはない人々、恐ろしいほどに交渉上手な国民だ」
たとえば借りている家の大家との交渉で、嫌な思いをした日本人ビジネスマンは多い。仕事上でも、煮え湯を飲まされた人がたくさんいる。
2~3年間のイラン駐在をした、交渉事にナイーブな日本人ビジネスマンの多くのホンネは、「もう2度と赴任したくない」というものではないだろうか。
ちなみに、イラン赴任前に、欧米、中華圏などにも駐在経験がある筆者は、ペルシャ商人の才覚に感嘆する例外グループに属している。
1979年のイラン・イスラム革命前のシャーの時代、イランはイスラエルや南アフリカに秘密裏に原油を販売していた。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。