今夜のBS-TBS「報道1930」は、この時間帯までに帰宅できない多くの人には、視聴が難しかったかもしれない。いくつか番組内で示した論点や、言及した情報について、ここにメモしておこう。なお、ここで記すもの以外の、番組を構成した多くの論点は、この「中東通信」欄で示しておいたものでもある。

イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害されたとみられるジャマール・ハーショクジー氏(日本語では「カショギ」と発音されることも多い)は、昨年9月以来ワシントン・ポストのコラムニストに就任していた。失踪が明らかになってから間もない10月6日、ワシントン・ポストはハーショクジー氏が寄稿したコラムの主要なものへのリンクを特設ウェブサイトにまとめている。

"Read Jamal Khashoggi’s columns for The Washington Post," The Washington Post, October 6, 2018.

いくつか、番組でコメントした項目を列挙しておこう。

(1)亡命後のワシントン・ポストへの最初の寄稿は、タイトルも「サウジアラビアはこれまでかくも抑圧的ではなかった。今や、耐えられない(Saudi Arabia wasn’t always this repressive. Now it’s unbearable.)」というものだった。これが少なくとも公式の、ハーショクジーの亡命の理由として知られていた。

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