10月8日、首相公邸での夕食会にて。安倍首相を挟んでトンルン・ラオス首相(左)、辻昭久・ツジコー社長(右)(辻さん提供)

 

 日本と東南アジアのメコン川流域5カ国による「日・メコン地域諸国首脳会議」が10月9日に開かれたが、前日の8日、安倍晋三首相夫妻の主催で歓迎夕食会がもたれた。東南アジアにかかわる中小企業の幹部が多く招かれ、お酒を通じた日本と東南アジアの稠密(ちゅうみつ)な結びつきをのぞかせた。

 首相公邸でもたれた夕食会では、冒頭、安倍首相が歓迎スピーチに立ち、アルファベット順にカンボジアのフン・セン首相、ラオスのトンルン・シースリット首相、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家最高顧問、タイのプラユット・チャンオチャ首相、ベトナムのグエン・スアン・フック首相の名を上げて、「仕事は、明日の朝一番から午前中一杯かけて存分に行う予定になっておりますので、今晩は、和食と日本酒でリラックスして楽しんでいただければと思います」とあいさつした。

きめ細かな支援と心づくしのメニュー

 毎年開かれている日メコン首脳会議は今年で10回目。近年、5カ国は著しい経済発展を遂げ、日本企業の投資は過去3年間で2兆円を超える。長年、日本が経済援助と民主化支援を行ってきて親日的な国が多い。ベトナムとラオスは7月の西日本豪雨で、それぞれ10万ドル(約1100万円)を日本に寄付した。1人当たり国内総生産(GDP)が各2385ドル、2472ドル(いずれも2017年)の国にとって決して小さくない額だ。

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