予定通りのセッションズ司法長官(写真)「解任」だったが、大統領への追及は続く (C)EPA=時事

 

 米国の中間選挙で与党共和党が上院の多数派を維持して安堵したかに見えたドナルド・トランプ米大統領(72)。翌朝いきなり、ジェフ・セッションズ司法長官(71)の解任を発表した。辞表を提出させて、辞任を認めた。選挙終了直後の解任はずっと前から決めていた。

 この人事発表で「ロシア疑惑」再燃の狼煙を上げてしまったようだ。また、野党民主党が下院の多数派を握り、議会の調査も活性化する。この問題を扱う下院情報特別委員会の委員長は、大統領に極めて近い共和党のデビン・ヌーネス議員(45)から、現在の副委員長で、大統領に極めて批判的な民主党のアダム・シフ議員(58)に移る。

 シフ議員は議会の調査権をフルに活用、大統領とロシアの「ビジネス関係」を初めて徹底追及すると言明している。今後、どのような新事実を発掘するか注目される。

司法長官の「忌避」で大統領を守れず

 2016年大統領選挙中、上院議員の中でまっ先にトランプ支持を表明したセッションズ氏。実は彼は、トランプ大統領が当選して最初に決めた閣僚人事だった。

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