11月15日のFT記事に掲載された衝撃的なデータ。まさに「急騰」(FTサイトより)

 

 原油価格が急落している一方で、米国産天然ガスの価格が急騰している。

「シェールガスは安いから、米国産LNG(液化天然ガス)を輸入することによって、日本としての輸入ガス価格の低廉化が実現できる」と信じ込んでいた関係者は、心穏やかではないのではないだろうか?

 米国産LNGの初荷が入着したのは、2017年1月のことだった。

 米国のLNG製造販売業者「シェニエール・エナジー」から「JERA(東京電力と中部電力の合弁会社)」が短期契約で購入したものだ。

 この時の輸入価格は皮肉なことに、日本の平均輸入価格より「6~7割高かった」と、『日本経済新聞』の松尾博文論説委員が解説している(2017年3月13日「米シェール輸入開始 LNG価格抑える取引力急務」)。

 当時(2017年1月)のNYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)におけるWTI原油価格は52.61ドル/バレル($/BBL)、NYMEX天然ガス価格は3.30ドル/百万英国熱量単位($/MMBTU)、日本のLNG平均輸入価格は$7.30/MMBTUだった。

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