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ルーベンス先輩に学ぶ「仕事の流儀」
2018年11月27日
現代と同様にグローバル化と成果主義が進んだ17世紀ヨーロッパを巧みにサヴァイヴした画家ペーテル・パウル・ルーベンス。国立西洋美術館で開催されている「ルーベンス展―バロックの誕生」(2019年1月20日まで)でもわかるように、ルーベンスはフランドル絵画の巨匠と呼ばれる人物だ。しかし、実は、5カ国語を操るマルチリンガルの外交官としても輝かしい実績を残している。彼は技術と教養と人柄の合わせ技で、ヨーロッパの美術界に君臨した超ハイスペックの画家だったのだ。
1577年、ドイツ中西部の小都市ジーゲンに生まれたルーベンスだが、中産階級の父母はネーデルラントのアントウェルペン生まれ。幼少期を異国で過ごし、12歳で帰国子女となったのには、ネーデルラントの反スペイン独立運動や父の不倫スキャンダルなど複雑な事情が絡んでいた。ともあれ1589年、ルーベンスは両親の故郷の地に戻るとラテン語学校に入学し、ラテン語やギリシャ語を学び始めた。が、1年ほどで中退。それでも、語学はもちろん、生涯興味を持ち続ける古典文学や文化の土台を充分に育んだという。
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